パソコンやスマホを使っていると、首・肩・腰がつらくなる。そんなときは、まず画面の位置や椅子の高さを合わせ、同じ姿勢が続く時間を区切ってみましょう。
首や腰の痛みには、姿勢だけでなく、けがや神経の病気なども関わります。痛みが強い、休んでも軽くならない、手足にしびれや力の入りにくさがあるときは、体操を始める前に受診してください。
急な強い症状は、姿勢のせいにせず受診を
突然の激しい頭痛、片側の手足に力が入らない、ろれつが回らない、急な強い胸・背中の痛みや息苦しさがある場合は119番へ。ストレッチやマッサージで様子を見ず、救急の助けを求めましょう。
首・肩・腰の痛みが続く、しだいに悪化する、発熱を伴う場合は整形外科などで相談します。腰痛に加えて足の力が入らない、尿漏れなど排尿の変化が出たときも、速やかな受診が必要です。
頭痛薬を使う日が増えた、連日飲んでいる、効きにくくなったときは、頭痛を診る医療機関へ。痛んだ日と飲んだ薬をメモしておくと相談に役立ちます。薬を増やしながら姿勢だけで対処しようとせず、治療を見直しましょう。
まずは椅子・画面・手元を合わせる
仕事を始める前に、普段の机で次の三つを調整してみてください。楽に作業できる位置を探します。
- 椅子:深く座って背もたれを使い、足裏が床に着く高さへ。届かなければ、滑りにくく安定した足台を使います。
- 画面:上端が目の高さと同じか、少し下になる位置へ。パソコンでは目からおおむね40cm以上離し、読みにくければ文字を拡大します。
- キーボードとマウス:体から遠すぎる位置を避け、肩の力を抜いて操作できる場所へ。手元と画面を行き来しても、首を大きく曲げずに済むか見ます。
ノートパソコンで長時間作業するなら、外付けの画面やキーボードを組み合わせる方法もあります。スタンドで本体を上げたときは、キーボードまで高くなりすぎないように調整しましょう。
職場の机や業務の都合で変えにくい場合は、つらい作業と時間帯を上司や産業保健スタッフへ伝えると、配置や作業の分担を相談しやすくなります。
スマホと座り仕事は、途中で姿勢を変える
スマホは、画面をのぞき込む姿勢が長く続かない位置で使います。机に肘や前腕を置く、安定した台に端末を置くなど、腕を支えられるときは利用しましょう。腕や肩が疲れたらいったん端末を置きます。
座り仕事では、区切りのよいところで立つ、少し歩く、別の作業へ切り替える時間をつくります。厚生労働省の情報機器作業のガイドラインでは、連続作業は1時間以内とし、その間にも小休止を入れ、次の連続作業まで10〜15分の作業休止を設けるよう勧めています。
休める時刻が限られる仕事では、作業の交代や小休止の取り方も含めて職場で調整を。立った姿勢でも、そのまま長時間固定せず、体勢を変えましょう。
体を動かすなら、痛まない範囲から
体調がよい日は短い散歩や、作業の合間に肩の力を抜いてゆっくり動かすところから。今の体で無理なく続けられる動きを選びます。
首を強く反らすと、肩から腕の痛みやしびれが強くなる病気もあります。天井を見上げるような動きで症状が出るなら中止してください。運動中に痛み・しびれが出たり、症状が強くなったりしたときは、続けずに相談しましょう。
痛みが続く方や治療中の方は、診察で「自宅でできる運動」「避ける動き」を聞くと、取り組む内容がはっきりします。治療として体操やリハビリを勧められたら、教わった回数や負荷から始めます。
寝具と姿勢サポート用品を選ぶとき
枕は、寝たときの首の角度で合わせる
枕の高さは、普段の寝方と敷き寝具に合わせます。横向きなら頭が横に傾きすぎず、仰向けなら首が強く曲がったり反ったりしないかを見てください。首をねじったまま眠る姿勢は避けましょう。
買い替える場合は、普段の寝方で試せるか、高さを調整できるか、返品・交換の条件も見て選ぶと安心です。起きたときの痛みが続くなら、寝具選びとあわせて受診を考えてください。
クッションやベルトは、合うかを試して使う
クッションを足したことで足が床から浮く、背もたれが使えなくなるなど、別の部分が窮屈になっていないかも見ます。ベルトは指定された使用方法に合わせ、痛み・しびれ・息苦しさが出るなら外しましょう。治療用の装具は医療機関の指示に従ってください。
よくある疑問
壁に背中や頭が着かなければ、病気ですか?
壁との隙間は、姿勢や体格などでも変わります。気になる曲がり方や痛みがあるなら、整形外科で診てもらいましょう。無理に頭を壁へ押し付ける必要はありません。
子どもの猫背は、家で注意すれば直りますか?
まずは机や椅子が体の大きさに合っているかを一緒に見直します。左右の肩の高さや背中の出っ張りに違いがある、学校健診で指摘を受けた場合は、整形外科へ。背骨の曲がりを調べる診察が必要なこともあります。
整体やカイロプラクティックへ行ったほうがよいですか?
痛みやしびれがあるなら、先に医療機関で原因を相談しましょう。特に首を急にひねったり、強く反らしたりする施術は避けてください。施術後に悪化した、受け続けても軽くならない場合は中止して受診を。
何週間で姿勢がよくなりますか?
期間は体の状態や困っていることによって変わります。まずは「仕事中に痛みが出るか」「小休止を取れるか」「机を調整して作業しやすくなったか」を見てみましょう。痛みが続く・強くなる場合は、一定期間を待たず相談してください。
今日の作業場所で、椅子か画面を一つ調整し、次の小休止を決める。つらい姿勢を減らす工夫と、症状に合う受診を組み合わせて進めましょう。
疲れや動悸なども重なる方は、疲れが取れないときの対処法、眠りづらさ・動悸などの受診目安も参考にしてください。

