手足の冷えが気になるときは、まず室温と服装を調整して、寒さを我慢しないことから。冷房の風が直接当たるなら席や風向きを変え、外出先では脱ぎ着しやすい上着や手袋を使います。
急に片方の手足が冷たく白くなり、強い痛みやしびれ、動かしにくさを伴うときは119番へ。血流が急に途絶える病気などの可能性があるため、温めたり揉んだりして様子を見ず、救急の助けを求めてください。
冷えが続くときは、ほかの症状も一緒に見る
寒さの感じ方には個人差があります。一方、以前より寒がりになった、暖かい場所でもつらい、日常生活に支障が出るほど冷える場合は、内科やかかりつけ医で相談しましょう。貧血、甲状腺の病気、血管の問題などが関わることもあります。
診察では、いつから、どこが、どんな場面で冷えるかを伝えます。疲れやすさ、体重の変化、むくみ、便通の変化、使っている薬も手がかりです。気になる症状をメモして持参すると話しやすくなります。
指の色が白や青に変わる場合
寒さや緊張をきっかけに指の色が変わり、痛みやしびれが出る「レイノー現象」という状態があります。症状が強い、悪化している、片側だけに出る、関節痛や発疹もある場合は受診してください。色が変わったときの写真も、診察で伝える助けになります。
ほてりや月経の変化もある場合
更年期には、ほてり・発汗とともに冷えを感じることがあります。月経の変化や眠りづらさなども含めて、婦人科で相談できます。治療は症状や持病に合わせて選ぶため、冷える場所だけで漢方薬やサプリを決めないようにしましょう。
重ね着と室温で、冷えにくい場所をつくる
上着、ひざ掛け、靴下などを組み合わせ、その場の寒さに合わせて調整します。靴下を重ねて靴がきつくなるなら、サイズや枚数を見直して。腹巻きも、締め付けや蒸れが気にならないものを選ぶと使いやすくなります。
職場の冷房がつらいときは、上着を足すだけでなく、風向きや席の位置を相談する方法もあります。冬は足元や脱衣所の冷えにも注意し、部屋を暖めましょう。
夏の屋外では暑さへの対策が必要です。冷房のある室内用に重ね着を用意し、暑い場所では脱いで調整します。暑い日はエアコンで室温を調節し、冷風が直接当たる場合は風向きや座る位置を変えましょう。
カイロ・湯たんぽは、使う場面を分ける
温め用品は、寒い場所や寝床の準備に役立ちます。ただし、熱く感じなくても同じ場所に触れ続けると低温やけどにつながります。使い方は製品ごとに異なるため、温度・加熱方法・使用場所を確認して使ってください。
- カイロ:直接肌に当てず、同じ場所へ長時間押し付けない。就寝中や、こたつ・ほかの暖房器具の近くでは使わない。
- 湯たんぽ:亀裂や漏れがないか点検し、指定された方法で温める。寝床を暖めたら、眠る前に布団から出す。
- 電気あんか:就寝前の予熱に使い、眠るときはスイッチを切るか、体に触れない距離まで十分に離す。
使う場所が決まっている製品は、その用途を守ります。足元用の電気マットを布団の中へ入れるなど、別の使い方をしないでください。
入浴は、安全な準備をして短めに
湯船に入る日は、脱衣所と浴室を先に暖め、熱すぎない湯で短めに済ませましょう。具合が悪い日は無理に入らず、体調に合わせてシャワーを選ぶこともできます。
特に高齢の方は、湯温41℃以下、湯につかる時間10分までが目安です。浴槽からはゆっくり立ち上がります。食後すぐやアルコールが残っているときは入浴を控え、睡眠薬・精神安定剤などを飲んだ後の入浴も避けてください。入る前に同居者へ声をかけ、様子を見てもらいましょう。
持病で入浴の指示を受けている方は、その方法に合わせます。半身浴でも長時間入り続けず、のぼせやふらつきが出る前に切り上げることが大切です。
食事・活動・休息を、できる範囲で整える
食べる量が減っていないか振り返る
食事は、ご飯やパンなどの主食、肉・魚・卵・大豆製品などの主菜、野菜などの副菜を組み合わせます。寒い日に食べやすいものなら、豆腐と野菜のスープにご飯を添える、魚の缶詰と温野菜を用意する、といった形も選べます。
温かい料理や飲み物は、好みに合わせて取り入れましょう。生姜は料理の風味づけとして使えます。食事を抜く日が続いていないか、食べられるものが偏っていないかを振り返り、用意しやすい食品を献立に加えてみてください。
食欲が落ちている、意図せず体重が減っている場合は、受診時に伝えてください。食事療法を受けている方は、塩分・水分・栄養量の指示を優先します。
同じ姿勢が続いたら、小休憩を入れる
体調のよい日は、家の中を歩く、座った姿勢で足首をゆっくり動かすなど、負担の少ない動作から始めます。長い運動時間を一度に確保するより、作業の合間に体勢を変えるほうが取り入れやすい人もいるでしょう。
動かすと痛む、しびれる、息切れが強いときは中止して相談します。持病やけがの治療中なら、運動は受けている指示に合わせてください。
緊張が続く日は、休める時間をつくる
作業をいったん止め、肩の力を抜いて落ち着ける時間をつくります。睡眠を削っている予定があれば、翌日に回せるものを一つ選んでみましょう。眠りづらさや動悸なども重なるときは、受診の目安と生活の整え方も参考になります。
よくある疑問
冷えがあるとき、靴下を履いて寝てもいいですか?
寒さに合わせて、きつくない靴下や寝具で調整します。暑くなったり蒸れたりしたら脱いでください。カイロを貼ったまま眠らず、湯たんぽは寝る前に布団から出しましょう。
男性や子どもの冷えも相談できますか?
はい。性別にかかわらず、強い冷えや長引く冷えは相談できます。子どもの指の色が変わる、痛がる、普段の遊びや生活に支障がある場合は、小児科で相談してください。
いつまで生活を見直してから受診すればよいですか?
つらさが続く、悪化する、生活に支障がある場合は、期間を決めて待たず受診しましょう。いつ冷えるか、保温でどう変わるか、ほかの症状を伝えると診察に役立ちます。
まずは、今日いちばん冷える場所と時間帯に合う保温を一つ。暖かい環境でもつらい冷えや、痛み・色の変化があるときは、原因を相談することを次の一歩にしてください。
疲れやむくみも気になる方は、疲れが取れないときの対処法、顔・足のむくみの受診目安とケアで、症状ごとの対応を確認できます。

