寝ても疲れが抜けず、仕事や家事がつらい。そんな状態が続いたら、休む時間を確保するとともに、内科やかかりつけ医に相談しましょう。原因の分からない疲れが数週間続くときや、生活に支障が出ているときは受診の目安です。
眠り方や食事だけでなく、貧血、甲状腺の病気、感染症、薬の影響、こころの不調などが関わることもあります。いつから、どんな場面でつらいかを伝えると、原因を調べる手がかりになります。NHS「疲れと疲労」
早めに受診したい症状
急に息苦しくなった、胸が締め付けられるように痛む、胸や背中に突然激痛が走った場合は119番です。疲れと一緒に出た症状でも、急な変化にはすぐに対応してください。東京都「すぐに119番通報する症状」
疲れが続くほかに、体重が減る、気分の落ち込みが続く、大きないびきや睡眠中の呼吸の停止を指摘された、といった変化があれば、受診時に一緒に伝えましょう。
診察で伝えることと、考えられる原因
- 疲れ始めた時期。感染症にかかった後、薬を変更した後などのきっかけ
- 眠る時間と起きる時間、夜中に目が覚める回数、日中の眠気
- 息切れ、動悸、体重や食欲の変化、月経の出血量、気分の変化
- 通勤・家事・勉強などで何が難しくなったか。活動した翌日以降の体調
- 使っている薬やサプリ。お薬手帳や商品の表示を持参すると伝えやすい
睡眠不足のほか、睡眠時無呼吸、鉄欠乏性貧血、糖尿病などでも疲れやすくなります。甲状腺機能低下症では、疲れに加えて寒がり、便秘、体重の増加などがみられることがあります。診察では症状や経過を踏まえ、必要に応じて血液検査などを行います。NHS「甲状腺機能低下症」
動いた後に強く悪化するなら、運動を増やす前に相談する
買い物や入浴、考え事などの後に、強いだるさや痛みが出て寝込んでしまう。このような場合は、活動をした内容と、その後の体調を医師に伝えてください。悪化が当日ではなく、翌日や翌々日に出ることもあります。
筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)では、軽い身体的・精神的な活動でも症状が悪化することがあります。活動と休息の配分は、その人が耐えられる範囲に合わせて決めます。家事を小分けにする、途中で休むなど、負担の減らし方も相談しましょう。
調子のよい日に用事を一気に片付けると、その後に悪化することもあります。自分の体調に合う活動量を探すため、短いメモを残しておくと役立ちます。CDC「ME/CFSの症状悪化を防ぐ工夫」
眠る時間を確保し、朝と夜の習慣を整える
まずは就寝が遅くなる用事を一つ減らし、必要な睡眠時間を確保します。起床時刻をなるべくそろえ、朝はカーテンを開けて部屋に光を入れましょう。
- 寝る前は照明や画面を暗めにして、仕事や動画を切り上げる時間を決める
- 寝付きにくいときは、夕方以降のコーヒー・お茶・エナジードリンクを見直す
- 寝酒は控える。途中で目が覚めやすくなり、眠りを妨げる
- 寝室の明るさや音、暑さ・寒さを調整し、眠りやすい環境にする
眠る時間をとっても疲れが続く場合は、夜中の目覚めやいびき、日中の眠気も含めて相談してください。厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」
食事は続けやすい組み合わせから
忙しい日は、主食だけで済ませがちです。おにぎりに卵と野菜の副菜を足す、うどんに豆腐や肉、冷凍野菜を加えるなど、調理の負担を増やしすぎずに組み合わせてみましょう。治療のため食事制限がある人は、指示された内容に合わせます。
サプリを使う場合は、成分や量、併用中の薬を医師・薬剤師に伝えて確認しましょう。複数製品を重ねたり、表示の目安量を超えたりすると、とり過ぎにつながります。食欲低下や体重減少が続く場合は、その症状について受診してください。消費者庁「健康食品」
気分の落ち込みや負担も一緒に伝える
気分が沈む、好きだったことを楽しめない、眠れない・食べられないといった状態が続くときは、かかりつけ医や精神科に相談しましょう。特に2週間ほど続いて生活に支障があるときは、受診が必要なサインです。つらさが強ければ、日数を待つ必要はありません。
「消えてしまいたい」「死にたい」という気持ちがあるときは、早急に医療機関や身近な人へ伝えてください。
仕事や家事の負担は、休憩を増やす、締切を調整する、分担を頼むなど、小さく減らせるところから相談します。職場では産業医などの産業保健スタッフに相談する方法もあります。こころの耳「うつ病の主な症状と原因」、e-ヘルスネット「体の不調はうつ病でも現れます」
疲れが取れないときのよくある疑問
血液検査で異常がなければ、気にしなくてよいですか?
つらさや生活への支障が続くなら、再び相談してください。眠りの状態、気分の変化、活動後の悪化など、血液検査だけでは判断できない情報も大切です。受診後に起きた変化をメモして伝えましょう。
疲れているときも運動したほうがよいですか?
普段の軽い動作でも後から体調が崩れるなら、活動量を増やす前に受診してください。原因や体調に合わせ、医師と休息・活動の配分を決めましょう。
どのくらいでよくなりますか?
必要な対応や回復までの時間は原因によって変わります。受診の際に、次の診察の時期と、どんな変化があれば早めに連絡するかを聞いておくと安心です。
今日は、休むために減らせる用事を一つ選び、疲れが始まった時期と困っていることを書き留めてみてください。生活に支障があるときは、受診の予定を立てるところから始めましょう。

