耳の穴にイヤホンを入れる感覚が苦手な人や、家で音楽を聞きながら呼びかけにも気づきたい人には、骨伝導イヤホンが候補になります。選ぶときは「耳を塞がない」という特徴だけでなく、締め付け、音漏れ、通話のしやすさまで試してみましょう。
一方、電車の騒音を抑えて音楽に集中したい使い方には、合わないことがあります。この記事では、向いている場面と苦手な場面を分け、試着のポイントと4機種の仕様例を紹介します。
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骨伝導イヤホンのメリット・デメリット
大きな特徴は、耳の穴を塞がずに音を聞けることです。ただし、耳や頭に触れないわけではありません。耳掛けやバンドが当たる場所、音量を上げたときの振動の感じ方は、実際に着けて確かめます。
| 使いたい場面 | 利点と注意点 |
|---|---|
| 家で音楽や音声を聞く | 耳の穴を塞がず、呼びかけも聞きたいときの候補。再生中に会話が聞き取れるか、静かな部屋で音が漏れないかを確認する。 |
| 運動中に使う | 耳掛けやバンドで支える形がある。首を動かしたときのずれ、汗への対応、眼鏡や帽子との干渉を試す。 |
| オンライン会議に使う | 耳の穴に入れず通話できる機種がある。マイクの有無と、使うパソコン・会議アプリでの聞こえ方を確かめる。 |
| 電車や人の多い場所で聞く | 外の音も入るため、内容を聞き取りにくいことがある。周囲の騒音に負けないよう音量を上げ続ける使い方は避ける。 |
| 低音や細かな音を楽しむ | 骨伝導だけの機種と、空気伝導を組み合わせる機種で仕組みが違う。普段聞く曲を小さめの音量で試し、好みに合うか確認する。 |
音漏れの少なさや装着感は、機種や体の形によって変わります。自分が使う場所と装備で試し、必要な呼びかけが聞き取れるかも確かめましょう。
骨伝導とオープンイヤーは、同じ意味ではない
骨伝導は、イヤホンの振動を皮膚や骨を通じて、音を感じ取る内耳へ届ける仕組みです。「オープンイヤー」は耳を塞がない形を指す言葉で、その中には空気を振動させて耳へ音を届ける製品もあります。
- 骨伝導方式:肌に触れる振動部から音を伝える。装着する位置や接触の具合を確認する。
- 空気伝導のオープンイヤー方式:耳の近くのスピーカーから音を届ける。耳を塞がなくても、骨伝導とは限らない。
- 両方を組み合わせる方式:たとえばShokz OpenRun Pro 2は、骨伝導と空気伝導、それぞれの方式で音を出す部分を備える。
同じShokzでも、OpenFitのように空気伝導を使う製品があります。見た目や商品名だけでなく、「音の伝え方」まで確認すると、方式の取り違えを防げます。
試着と仕様表で確認したい5つのこと
1.締め付けと、眼鏡・帽子との干渉
普段使う眼鏡や帽子を着け、耳掛けやバンドが重なる場所を確かめます。首を左右に向ける、うつむく、椅子にもたれるなど、実際にする動きも試しましょう。バンドが襟や背もたれに当たるかも確認すると、在宅ワーク用に選びやすくなります。
太い眼鏡のフレームが振動部の接触を妨げる場合があります。イヤホンと眼鏡を着ける順番を変えても、押し付けや痛みが残るなら、別のサイズや形を試します。痛いまま使って慣らす必要はありません。
2.小さな音量での聞きやすさと音漏れ
いつも聞く音楽だけでなく、会話や音声番組でも試すと、使い方に合うかを判断しやすくなります。静かな場所では、隣にいる人に音が漏れていないかも確認しましょう。音量を一定の割合以下にすれば、どの機種でも音が漏れなくなるわけではありません。
聞き取りにくいときは、まず説明書どおりの装着位置かを確認します。周囲が騒がしいなら再生を止めて、落ち着いて聞ける場所で使いましょう。
3.マイクと会議アプリの相性
通話用なら、マイク付きであることを最初に確かめます。自分が聞きやすいだけでなく、相手に声が届くかが重要です。使う会議アプリのテスト通話などで、声、キーボード音、空調音の入り方を確認しましょう。
「ノイズキャンセリングマイク」は、主に相手へ送る音声の雑音を抑える機能です。装着者に聞こえる電車の音などを消す機能とは分けて見ます。OSやアプリの組み合わせによって、一部の操作が使えない場合もあります。
4.連続再生時間と充電端子
通勤の往復だけなのか、会議が続く日にも使うのか、必要な時間を考えます。「最大○時間」はメーカーの試験条件での値で、音量や音源、設定などによって実際の時間は変わります。ぎりぎりの長さではなく、充電できない時間にも余裕があるかを見ましょう。
充電方法はUSB-Cや専用のマグネットケーブルなど、機種や製品の仕様で異なります。同じシリーズ名でも、購入する商品に付属するケーブルと端子を確認してください。
5.汗への対応と、水泳で使える条件
防水の「IP」という表示だけで、水泳や入浴にも使えると判断しないでください。たとえばOpenRunはIP67ですが、水泳には使えません。OpenRun Pro 2はIP55で、メーカーは水泳・シャワー・サウナで使わないよう案内しています。
水泳用を探すなら、メーカーが水中での使用を認めているか、水深や使用時間の条件は何かを確かめます。プール側がイヤホンの持ち込みを認めているかも確認しましょう。水泳に対応していても、温水や洗剤、サウナにそのまま使えるとは限りません。
4機種の仕様例から違いを確認する
同じメーカーでも、音の伝え方や充電方法、水泳への対応は異なります。以下はShokzの仕様例です。自分に必要な条件を絞るために比べてください。
| 機種 | 主な仕様と使い分けのポイント |
|---|---|
| OpenMove | 骨伝導方式。最大6時間、IP55、USB-C充電、マイク付き。日常の音楽・通話用として、装着感と必要な再生時間が合うかを確認する。 |
| OpenRun | 骨伝導方式。最大8時間、IP67、マイク付き。水泳には非対応。購入する製品の充電端子と付属ケーブルも確認する。 |
| OpenRun Pro 2 | 骨伝導と空気伝導の組み合わせ。最大12時間、IP55、USB-C充電、マイク付き。水泳・シャワー・サウナには使わない。 |
| OpenSwim | 骨伝導の音楽プレーヤー。最大8時間、4GBの内蔵メモリ、水泳対応。Bluetoothとマイクはなく、音楽ファイルを本体へ転送して使う。水深2mより深い場所では使わない。 |
再生時間はすべてメーカー公表の最大値です。たとえばOpenRun Pro 2は、室温25±2℃・音量75%などの条件で試験されています。これは電池試験の条件で、普段使う音量の目安ではありません。
OpenSwimは、スマートフォンの音楽をBluetoothで流す製品ではありません。いつも使う音楽サービスの曲をそのまま転送できるとは限らないため、使える音楽ファイルと転送方法も購入前に確認します。
使うときは、音量・周囲の確認・乾燥を忘れずに
耳の穴を塞がなくても、大きな音を長く聞き続ける使い方は避けましょう。WHOは、音量を下げること、聞く時間を減らすこと、こまめに耳を休ませることを案内しています。会議の合間や音楽を聞いた後には、イヤホンを外す時間を取ります。
屋外では、周囲の音が聞こえることと、安全に気づいて行動できることは別です。道路を渡るときや、子どもの動きに注意を向ける必要があるときは、再生を止めて確認しましょう。
自転車では、耳を塞がないから使ってよいとは判断しないでください。警察庁は、運転に必要な音や声が聞こえない状態を禁止とし、イヤホンで音楽を聞きながらの運転をやめるよう呼びかけています。自転車の運転中に使う前提で選ばず、安全な場所に止まってから聞きましょう。
運動後は、説明書に沿って汗や水分を拭き取り、充電端子まで十分に乾かしてから充電します。OpenRun Pro 2では、運動直後の充電を避け、充電ポートが乾いていることを確認するよう案内されています。乾くまでの時間は、濡れ方や環境によって異なります。
購入前に、型番・販売店・返品条件を確認する
候補が決まったら、正式な機種名とサイズ、充電端子、付属品をそろえて比較します。価格だけでなく、送料込みの支払額、保証の窓口、返品できる条件も確認しましょう。試着を目的に通販を使う場合は、開封・使用後も返品できるのか、返送料は誰が負担するのかを注文前に確かめます。
楽天で探す場合も、検索結果にある商品すべてが骨伝導方式とは限りません。商品説明で方式と型番を確かめ、販売店ごとの条件を比べてください。
よくある質問
骨伝導なら、難聴があっても聞こえますか?
一般向けの骨伝導イヤホンを、補聴器や治療の代わりにはできません。Shokzも医療用製品ではなく、難聴がある人すべてが使えるわけではないと説明しています。聞こえに不安がある場合は、耳鼻咽喉科で相談してください。
音漏れを抑えるにはどうすればよいですか?
音量を下げ、説明書どおりの位置で装着します。静かな場所では周りの人への聞こえ方も確認してください。図書館や静かなオフィスなど、音漏れが困る場所では、別の方式やイヤホンを使わない方法も選べます。
耳が痛い、耳鳴りがする、聞こえにくいときは?
使用をやめ、押し付けや大きな音を我慢して使わないでください。耳鳴りや聞こえにくさが続くときは、耳鼻咽喉科に相談します。突然聞こえが悪くなった場合は、様子を見ず、すぐに医療機関を受診してください。
参考にした公式情報
- Shokz:骨伝導技術
- Shokz:オープンイヤーオーディオ技術
- Shokz:装着・通話・聞こえに関するサポートFAQ
- Shokz:OpenMoveの仕様とFAQ
- Shokz:OpenRunの仕様とFAQ
- Shokz:OpenRun Pro 2の仕様・注意事項・試験条件
- Shokz:OpenSwimの仕様と水中使用条件
- WHO:音量と聞く時間、耳を休ませること
- 警察庁:自転車とイヤホン使用のよくある質問
- NIH/NIDCD:突然の聞こえの低下と受診
仕様・公式情報の確認日:2026年9月7日。

