電気・ガス・水道代を見直すときは、請求額だけでなく、何をどれだけ使ったかから確かめましょう。料金が上がった原因が単価の変更なのか、使用量の増加なのかで、取り組むことが変わります。
最初に選びたいのは、使っていない照明を消す、空気の通り道を片付けるなど、生活の負担が小さい方法です。冷暖房や食品の保冷、必要な換気は確保したまま、家で取り組める15項目を見ていきましょう。
まず確認:健康や安全のために必要な使用は減らさない
暑い日は、節電のためにエアコンを我慢しないでください。室温をこまめに確認し、エアコンや遮光カーテンで環境を調整します。温度計の数字だけでなく、湿度や体調にも目を向けましょう。厚生労働省の熱中症予防で、室内でできる対策を確認できます。
医療機器、冷蔵庫、必要な換気設備など、動かしておく必要がある機器の電源は切りません。家電の設定や掃除は、その機種の取扱説明書に沿って行いましょう。
電気代を見直す7項目
1.請求書で、使用量と料金を分けて見る
電気はkWh、ガスはm³などの使用量と、請求額を並べて記録します。前年の同じ時期と比べる場合も、検針日数、在宅時間、家族の人数、気温の違いをメモしておきましょう。
使用量がほぼ同じなのに請求額が増えているなら、単価や調整額などの明細を確認します。水道が急に増え、使い方に心当たりがなければ、水道事業者の漏水確認の案内も見てください。
2.エアコンは、部屋の状態に合わせて調整する
リモコンの設定温度と、実際の室温は同じとは限りません。人が過ごす場所の暑さ・寒さを見ながら設定します。冷房時は扇風機やサーキュレーターで空気を動かす方法もありますが、暑い部屋で送風だけに頼らないようにしましょう。
3.フィルターにたまったほこりを取る
エアコンのフィルターは、説明書に従って掃除します。掃除を始める前の電源の扱い、取り外し方、乾かし方を確認してください。高い場所の作業が難しければ、無理に踏み台へ上らず依頼する方法もあります。
4.室外機の吸込口・吹出口をふさがない
室外機の周囲に荷物や植木鉢が集まっていないかを見ます。必要な空間を確保し、空気の流れを妨げる物を移しましょう。カバーで囲ったり、吹出口を日よけで覆ったりすると、かえって運転の妨げになります。
5.窓から入る日差しを調整する
夏の日差しが強い時間にはカーテンなどを利用します。冷暖房中は、開けたままの不要な扉がないかも確認しましょう。一方、室内の空気を入れ替えるために必要な換気は続けます。エアコンを動かすだけで換気もできるとは限りません。
エアコンの使い方は、ダイキンの節電案内と、エアコンの電気代を見直す手順で確認できます。
6.冷蔵庫は、食品の配置と放熱スペースを見る
冷蔵室に食品を詰め込みすぎず、冷気の出口をふさがないように並べます。取り出す物が見えると、扉を開けたまま探す時間も短くできます。庫内温度は食品の保存条件に合わせ、節電のために一律で弱設定へ変えないでください。
冷蔵庫の上や側面にも、放熱用の空間が必要です。取扱説明書の設置図を見て、周囲に置いた物でふさがっていないか確かめましょう。
7.照明やテレビは、使っていない時間を減らす
誰もいない部屋の照明、見ていないテレビから消す習慣をつけます。画面や照明の明るさは、読みやすさと安全を保てる範囲で調整しましょう。
照明をLEDへ替える場合は、器具との適合を確認してください。古い蛍光灯器具へ、形が合うという理由だけでLEDランプを取り付けるのは危険です。器具ごとの交換や電気工事が必要かを、販売店・電気工事業者に相談しましょう。NITEの照明器具に関する注意喚起も参考になります。
キッチンで取り組む4項目
8.食べる量に合わせて炊き、保温時間を見直す
食事の予定に合わせて炊く量を決め、食べないご飯を長く保温し続けていないかを確認します。保存する場合は清潔に小分けし、すみやかに冷蔵・冷凍できるようにします。保温を切った炊飯器や室温に長く置いたままにはしないでください。
9.必要な分のお湯を沸かす
ケトルやポットは、飲む人数と量を見て水を入れます。ただし、最少水量・最大水量の表示は守ってください。保温機能がある場合は、いつ使うかに合わせて使い方を決めましょう。
10.鍋に合う火力で調理する
ガスコンロは、鍋の底から大きく炎がはみ出す火力を避けます。鍋底の大きさと調理内容に合わせ、ふたを使える料理では活用しましょう。肉や魚などは、中心まで十分に火が通るよう加熱します。
11.食器洗いは、準備とまとめ方を工夫する
食べ残しや大きな汚れを先に取り除き、水やお湯を出しっぱなしにする時間を短くします。手洗いでも、洗剤を落とすためのすすぎは確保してください。食洗機を使う場合は、容量と指定された並べ方を守り、詰め込みすぎないようにします。
お湯の温度を変えたいときは、給湯器と水栓の説明書で推奨設定を確かめましょう。
参考:資源エネルギー庁のキッチンの省エネ、厚生労働省の家庭での食品保存・加熱の注意点
お風呂・洗濯・契約で見直す4項目
12.シャワーは、使っていない間に止める
体や髪を洗っている間など、流す必要がないときは止めます。浴槽は入浴人数に合う湯量にし、次に使うまでふたをするなど、熱が逃げにくい使い方を考えましょう。
節水シャワーヘッドを買う場合は、今の給湯器・水栓で使えるかを先に確認します。接続できても水量や水圧が合わない場合があるので、説明書や製品ページで対応を確認します。適合がわからないときは、販売元に問い合わせましょう。
13.トイレは、設計された水量で流す
大・小などの切り替えは、説明書の用途に合わせて使います。タンクへペットボトルなどを入れ、水量を減らすことはしないでください。必要な洗浄水が不足し、十分に流れなかったり、排水管で詰まったりする原因になります。TOTOのタンク内に物を入れる節水への注意で説明されています。
14.洗濯・乾燥は、容量に合わせてまとめる
少量ずつ何度も洗っているなら、洗濯表示と機械の容量に合う範囲でまとめます。洗剤を増やしすぎず、汚れに合うコースを選びましょう。洗濯できる量と乾燥できる量が違う機種もあるため、それぞれの上限を確認します。
干せる衣類を先に干す、乾燥フィルターを説明書に沿って手入れするなど、乾燥機の使い方も見直せます。部屋干しをする場合は、湿気がこもらないよう換気や乾燥の環境を整えてください。資源エネルギー庁の家庭向け節電のヒントも参考になります。
15.料金プランは、同じ使用量で総額を比べる
電気やガスの契約を替えるなら、今の使用量を使って見積もります。基本料金、使用量に応じた料金、調整額、解約に伴う費用などを含めて比較してください。期間限定の割引が終わった後の料金も見ておきましょう。
家電の買い替えも、本体代と設置費用がかかります。節約額だけで購入を急がず、故障や使い勝手、消費電力量を合わせて判断しましょう。電気の手続きは、電力会社を乗り換える前の確認事項で紹介しています。
よくある質問
この15項目で、いくら安くなりますか?
契約、使う機器、現在の使用量で違います。取り組んだ内容と検針日の使用量を残し、続ける負担に見合うかを見てください。請求額だけでは単価の変動も混ざるため、使用量と分けて比べましょう。
エアコンはつけっぱなしが安いですか?
外気温、部屋の断熱性、外出時間、機種などで変わります。短時間にオン・オフを繰り返すことも、長時間無人で動かし続けることも、一律に節電になるわけではありません。在室者やペットの体調を優先し、使う環境に合わせて判断します。
節約グッズから買い始めたほうがよいですか?
まずは手元の機器の設定と使い方を見直しましょう。購入するなら、対応機種、必要な工事、維持費、設置場所を確認します。自宅の条件に合うことを確かめてから選べば、使えない物を買う失敗を減らせます。
今日は、請求書の使用量を一つ記録し、家の中で使っていない照明や、空気の通り道をふさぐ物がないかを見てみましょう。続けやすい項目を一つ選ぶところから始められます。

