固定費の解約や乗り換えを考えたら、手続き前に「次の請求日・変更にかかる費用・使えなくなるサービス」を書き出しましょう。保険は失う保障、通信回線は使えなくなる期間も確認が必要です。
減らせる額は今の契約によって違います。変更にかかる費用も含めて、家計にお金が残るかを一つずつ確かめていきましょう。
まず、毎月と年払いの支出を並べる
口座・カード・携帯料金の明細を見て、繰り返し払っているものを書き出します。ひと月分だけでは年会費や年払いの契約を見落とすため、過去1年分も確認してください。
固定費は、家賃や保険料のように定期的に払うお金のこと。電気・ガス代は使用量でも変わりますが、契約を見直せる支出として一緒に整理すると便利です。
| 支出 | 最初の確認 |
|---|---|
| サブスク・会費 | 何に払い、最近いつ使ったか |
| スマホ・ネット | 利用量と、端末代・オプションの内訳 |
| 保険 | 誰の、どんな支出に備えているか |
| 電気・ガス | 使用量と、料金の計算方法 |
| 住まい・駐車場 | 月額のほか、更新・移転にかかる費用 |
メモには「契約先・支払額・次の更新日・解約方法」を残します。年払いは12で割ると月払いと比較しやすくなりますが、実際の支払月と引き落とし額も別に記録しておきましょう。
使っていないサブスク・会費から確認する
動画、音楽、アプリ、ジムなどで、使っていないものはありませんか。家族が使っていないかも聞いたうえで、継続・プラン変更・解約を選びます。
国民生活センターの注意喚起にもあるとおり、アプリを消すだけでは解約できません。契約したサイトやアプリストアなど、実際の申込先の手順で進めてください。
- 次の請求を止めるには、いつまでに手続きが必要か
- 解約後はいつまで使えるか。年払いの残りに返金はあるか
- 保存データや特典はどうなるか。家族分も止まらないか
年払いへの変更は、今後も使う期間と途中解約の条件を見てから。ファミリープランを選ぶ場合も、同居などの利用条件を満たすかを確認します。
手続き後は完了画面やメールを保存し、次の明細で請求が止まったか確かめましょう。ジムや習い事も、退会の締切日と最終支払月を契約先に聞いておくと確認しやすくなります。
通信費は端末代とセット割も含めて比べる
先に、普段のデータ使用量と通話時間を確認します。容量が余っている、使わない有料オプションがあるなら、今の会社のプラン変更で対応できないか見てみましょう。
乗り換え先は月額だけでなく、自宅や職場の通信エリア、使う端末への対応、通話料、店頭サポートの有無も比較します。家族のスマホや自宅回線のセット割がなくなる場合は、その増額分も含めます。
端末代の残りも別に書き出してください。たとえばドコモの解約時の案内では、分割代金が残っている場合は解約後も支払いが続くとされています。今の契約で、残額と割引がどうなるかを確認しましょう。
自宅のネットを替えるなら、工事費、解約費用、機器の返却条件も確認します。光回線の契約トラブルに関する注意喚起でも、口頭の「安くなる」だけでなく、契約内容を書面で確認するよう案内されています。
在宅勤務などで回線を止められない場合は、新しい回線が使える日を確認してから切り替えます。スマホの通信を自宅で使う案も、容量や速度、家族の同時利用に足りるかを先に試してみてください。
保険は、必要な保障を残して見直す
保険料の安さだけで解約せず、「病気で働けない」「家族の生活費が足りなくなる」など、何に備えているかを確認します。貯蓄、公的な給付、勤務先の制度でまかなえる分と、足りない分を分けて考えましょう。
公的医療保険でまかなえない費用も見る
高額療養費制度には、保険診療の自己負担を一定の上限までに抑える仕組みがあります。上限は年齢や所得などで変わるため、自分の条件は加入先の健康保険に確認してください。
一方、食事代や差額ベッド代、保険外の診療は対象外です。高額療養費だけで医療費すべてや、働けない間の生活費をまかなえるわけではありません。
解約以外の方法と、失う保障を確認する
保険会社には、保険金額を減らす「減額」や、追加の保障である「特約」を外せるかを聞いてみましょう。保険会社での変更手続きにより、保険料の支払いを止め、保障を小さくして続ける「払済保険」という方法もあります。
ただし、減額・払済などの注意点として、ほかの保障がなくなったり、商品によっては変更できなかったりします。変更後に何が残るかを、書面で確認することが必要です。
別の保険への入り直しは、年齢や健康状態によって条件が変わります。生命保険文化センターの見直し時の案内も参考に、今の契約を解約するのは、新しい契約が成立し、必要な保障が始まってからにしましょう。
電気・ガス・住まいは変更費用まで計算する
電気・ガスは同じ使用量で比較する
電気・ガスは季節で使用量が変わるため、過去1年の使用量を使って比較します。基本料金、使った分の料金、割引終了後の料金を確認し、燃料価格などで増減する調整額があるプランなら、その計算方法も見てください。
国民生活センターの電気・ガス契約の確認点でも、料金の計算方法や割引期間の確認が挙げられています。セット契約にするなら、ほかの契約が値上がりしないか、解約費用がないかも含めて比べましょう。
住まいは家賃以外の負担も見る
引っ越しは、家賃の差だけでなく、契約時の費用、引っ越し代、退去費用、通勤費まで足して考えます。通勤時間や安全性、家族の生活への影響も含めて、続けられる暮らしになるかを確かめてください。
駐車場やトランクルームなど、使っていない契約も確認できます。住宅ローンを見直す場合は、月々の返済額だけでなく、手数料と返済期間を含む総額の見積もりを、借入先などに出してもらいましょう。
変更前に、1年で残る金額を計算する
最後に、月額の差だけでなく、変更費用やなくなる割引を引いて比べます。次は、変更後の料金が12か月同じで、ほかの割引や費用に変化がない場合の、税込みの仮の例です。
| 計算する項目 | 金額 |
|---|---|
| 今の月額 | 6,200円 |
| 変更後の月額 | 4,800円 |
| 12か月分の差 | 1,400円 × 12 = 16,800円 |
| 変更にかかる費用 | 6,600円 |
| 最初の1年で残るお金 | 16,800円 − 6,600円 = 10,200円 |
初めに費用がかかるなら、当面の支払いに困らないかも確認します。期間限定の割引がある場合は、月ごとの支払額を足してください。電気・ガスのように料金が変動するものは、見積もりと実際の請求に差が出ます。
見直したら、「いつから変わるか」をメモし、その後の明細と照らし合わせましょう。一度に全部進めず、まずは契約内容が分かり、不要だと判断できるものを一つ選ぶところからで十分です。
解約方法が分からない、説明と請求が違うなどのトラブルは、消費者ホットライン188でも相談できます。相談は無料ですが、相談窓口につながった時点から通話料がかかります。

