
ひとりちゃん
物語を味わう、知らなかった言葉を調べる、考えを書き留める。今の気分や関心に合う読み方から、本を楽しんでみましょう。
本を読むと、新しい言葉や、自分とは違う考え方に出会えます。仕事に必要な知識を探す日もあれば、好きな物語に浸る日があってもよいでしょう。
ここでは、読書で得られることを10の切り口で紹介します。それぞれに読み方の例を添えているので、試してみたいものから取り入れてください。
読書で得られること10選
① 気分を切り替える時間を持つ
好きな小説やエッセイを開く時間を、仕事や家事の区切りにしてみましょう。物語の先を楽しんだり、文章のリズムを味わったりと、その本に合わせた過ごし方ができます。
通知を切り、落ち着いて読める場所を選ぶのも一案です。疲れて長い文章が負担なら短編や写真の多い本に替え、読んだ後にどんな気分だったかを振り返ってみてください。
② 新しい言葉や表現に出会う
会話ではあまり使わない言葉や、自分の気持ちに近い表現を見つけられるのも読書の楽しみです。意味が気になった言葉を一つ調べ、使われている場面と一緒にメモしてみましょう。
伝え方を試したいなら、その言葉を使って短い例文を書いたり、読んだ内容を自分の言葉で説明したりする方法があります。誰に何を伝えるかを決めると、言葉を選ぶ練習になります。
③ 一つの話題をじっくり追う
本では、一つの出来事や主張を、前後のつながりを確かめながら追えます。気になった箇所に戻ったり、分からない言葉を調べてから続きを読んだりできるのも利点です。
今日は一章、次の見出しまでなど、読む区切りを選んでみましょう。その間は通知を切り、別の用事を思い出したらメモしておくと、今読んでいる内容に戻るきっかけを作れます。
④ 内容を整理し、振り返る
小説なら出来事の順序や人物の関係、実用書なら著者の主張と具体例を整理しながら読めます。読み終えた章から気になった点を短く書き出し、前の章とどうつながるかを見てみましょう。
後で読み返したい本には、ページ番号や章名も残しておくと便利です。記憶だけに頼らず、必要な箇所へ戻れる記録として使えます。
⑤ 自分とは違う立場を考える
小説では、自分とは違う時代や環境で暮らす人物の言動を追えます。その人が何を知り、何を大切にしているのかを本文から探すと、物語を別の角度から読めます。
納得できない行動に出会ったら、「自分ならどうするか」「この人物にはどんな事情があるか」を分けて考えてみましょう。読書会や感想のやり取りでは、同じ場面の受け取り方の違いも話題にできます。
⑥ 寝る前の静かな過ごし方を選ぶ
一日の終わりに、短いエッセイや読み慣れた本を開く過ごし方もあります。続きが気になって就寝を遅らせないよう、切りのよい所で閉じ、眠くなったら休みましょう。画面から離れて過ごしたいときは、紙の本も選択肢です。
就寝前の読書を調べた短期試験では、7日間の試験終了時に回答した人の中で、読書をしない群より、睡眠がよくなったと答えた人の割合が高かったと報告されています。ただし、短期の自己評価による結果で、長期の効果や不眠症の治療を保証するものではありません。
⑦ 判断の材料になる知識を得る
入門書で基本の言葉を知り、専門書で詳しい説明に進むと、知りたいテーマを順に調べられます。例えば料理なら材料や手順の理由、歴史なら出来事の背景など、今の疑問を手がかりに本を選んでみましょう。
実際の判断に使うときは、著者の立場、根拠として挙げられた資料、発行時点も確認します。同じテーマの別の本や公的資料と比べ、意見が分かれる所をメモすると、考える材料を整理できます。
⑧ 発想のきっかけを集める
普段読まない分野の本から、使ってみたい方法や面白い例えを拾うこともできます。料理の段取りを仕事の準備に当てはめてみるなど、別の分野との共通点を探してみましょう。
⑨ 自分が大切にすることを言葉にする
伝記やエッセイ、哲学の本などで他の人の選択に触れると、自分はどこに納得し、どこで違和感を覚えたのかを考えられます。印象に残った箇所と、その理由を一言ずつ書いてみましょう。
例えば「この働き方にひかれたのは、自由な時間を大切にしたいから」と、自分の関心につなげてみます。後で読み返すと、同じ文章への受け取り方が変わっていることもあります。
⑩ 悩みを理解し、相談のきっかけをつくる
心の悩みを扱う本や医療機関・公的機関の資料から、今の困りごとを説明する言葉を知ることもできます。自分に当てはまると感じた点や、相談したいことをメモしておくと、話す内容を整理できます。
治療に教材を使う方法もあります。英国NHSのうつ病治療案内では、認知行動療法の考え方に基づくワークブックなどに、療法士の支援を受けて取り組む方法を紹介しています。これは一般の読書と同じものではなく、状態に応じた治療の選択が必要です。
つらさが続いたり、日常生活に支障が出たりしているときは、本だけで対処しようとせず、医療機関などに相談してください。
目的に合わせて読み方を選ぶ例
| 目的 | 読み方の例 | 振り返ること |
|---|---|---|
| 気分転換 | 好きな短編やエッセイを読む | 読んだ後にどんな気分だったか |
| 言葉を知る | 気になった言葉を調べて例文を書く | どんな場面で使えそうか |
| 一つの話題を追う | 区切りを決め、前後のつながりを確かめる | 戻って読みたい所はどこか |
| 内容を整理する | 主張や出来事を短くメモする | 自分の言葉でどう説明できるか |
| 違う視点に触れる | 登場人物の事情や価値観を考える | 自分と同じ所・違う所はどこか |
| 寝る前に静かに過ごす | 就寝を遅らせない範囲で読む | 切り上げやすい本や区切りだったか |
よくある質問
- 読書は毎日続ける必要がありますか?
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毎日のノルマにする必要はありません。移動中や休日など、読めそうな時間に短い章や数ページから始めてみましょう。間が空いたら、前に残したメモや目次を見て、気になる所から再開できます。
- どんなジャンルから選ぶとよいですか?
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楽しみたい物語、知りたいこと、今の読みたい気分を手がかりにします。知識を探すなら入門書や専門書、別の人生に触れたいなら小説や伝記などが候補です。目次や試し読みで文章に触れ、今の自分が読み進めたい本を選びましょう。
- 紙と電子書籍はどう使い分ければよいですか?
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紙はページを行き来したり書き込んだりしたいとき、電子書籍は持ち運ぶ量を減らしたいときなど、場面に合わせて選べます。文字サイズやメモ機能は端末・作品によって異なるので、必要な機能を確認してください。寝る前は形式にかかわらず、就寝が遅くならない読み方を選びましょう。
まとめ|今の関心に合う一冊から楽しむ
- 好きな本を開く時間を、日々の気分転換に取り入れる
- 気になった言葉や考えを、自分の言葉でメモする
- 登場人物や著者と違う受け取り方も大切にする
- 実際の判断に使う情報は、根拠や発行時点を確かめる
- 読む量や形式を、その日の気分と使える時間に合わせる
まずは気になる一冊の目次や冒頭を開いてみましょう。好きな一節を味わう、続きを楽しみにする、知りたかったことを調べる。試してみたい読み方から、本との時間を作ってみてください。

