うさぎを迎える準備は、用品を買う前の「飼育スペース」と「通える動物病院」から始めましょう。静かに休む場所に加え、走ったり跳ねたりできる場所が必要です。毎日の牧草・水・トイレの世話を、留守にする日も続けられるようにしておきます。
うさぎが食べない、食べる量が減った、便が少ない・出ないときは、すぐにうさぎを診られる動物病院へ連絡してください。病院へは、食べた量と最後に便を見た時刻を伝えます。
迎える前に、家と世話の体制を確かめる
賃貸では、契約上うさぎを飼えるかを確認します。家族で迎えることに同意したうえで、朝晩の世話、掃除、通院、旅行や入院中の預け先を決めておきましょう。転居や働き方が変わった後も、世話を続けられるか考えておきます。牧草を扱う生活も始まるので、家族にアレルギーの心配があれば事前に医師へ相談してください。
動物病院は、犬や猫だけでなく、うさぎの診療を受け付けているかが大事です。通常の診療先と休診日・夜間の連絡先を控え、キャリーで移動する方法も決めておきます。
ケージだけでなく、いつでも動ける場所を作る
寝床と運動スペースをつなげ、うさぎが自分で行き来できる住まいにします。英国のうさぎ福祉団体RWAFは、一般的な大きさの2匹に対し、床面3m×2m・高さ1m以上を常時使える広さとして推奨しています。1匹にも同じ広さが必要という考え方です。
囲いを買う前に、寝床を含めて3m×2mの一続きの床面を確保できるか測ってみましょう。2階部分や別の囲いへつなぐトンネルの面積は、この広さに足しません。
床は足が滑りにくい、平らな面に整えます。足裏が直接当たる金網床は避け、敷物はかじって飲み込んでいないかも見てください。隠れて休める箱やトンネルを置き、直射日光や暖房の熱が当たり続ける場所を外します。留守中も室温を管理できる場所にしましょう。
電気コードは届かない位置へ移し、観葉植物や落ちた葉、洗剤などを片付けます。安全な囲いの外へ出すときは、そばで見守ってください。
必要な用品と費用を、買う前に書き出す
まずは住まい・食事・トイレ・通院の用品から。下の表の用品をメモに写し、購入予定品の税込価格と送料を足してみましょう。
| 用品 | 選ぶときのポイント |
|---|---|
| 囲い・寝床・床の敷物 | 運動スペースまで含めて寸法を測る。足が滑りにくく、洗って乾かしやすいものを選ぶ。 |
| 牧草・ペレット・食器 | 迎える前に食べていた種類を聞き、最初は同じものを用意する。牧草を常に食べられる配置にする。 |
| 水入れ | 倒れにくい器を用意。給水ボトルを使うなら、口先から水が出るか毎日確かめる。 |
| トイレ・吸収材 | 体が収まり、出入りしやすいものを選ぶ。うさぎ用の製品を使い、汚れを毎日取り除く。 |
| キャリー・ブラシ | キャリーは丈夫で通気があり、体の向きを変えられる大きさに。ブラシは毛の長さに合わせる。 |
継続費用には、牧草、ペレット、トイレ用品、冷暖房費を入れます。これとは別に、健診・手術・病気の治療の予算も確保しましょう。健診の内容と費用を診療先に聞き、毎月の消耗品代と分けて準備します。急な通院ですぐ使えるお金と支払方法も確かめておきましょう。うさぎの購入・譲渡にかかる費用も、用品代とは別に足します。
食事は牧草を中心に、水を切らさない
良質な牧草をいつでも食べられるように置きます。湿ったものや汚れたものは交換し、減った分を補いましょう。ペレット(うさぎ用の固形フード)は袋に書かれた食事量の目安から量り、年齢・体格・体調に合わせて調整します。子うさぎや妊娠・授乳中、病気のあるうさぎは、食事の内容や量が異なるため、診療先で食事を相談してください。
食べ慣れた安全な葉物野菜も取り入れます。新しく与える種類は少量から、食事全体の変更は徐々に進めます。にんじんや果物は少量のおやつとして扱い、主食にしません。牧草を食べなくなったときも、すぐに病院へ連絡し、いつから変わったかを伝えましょう。
水は常に飲めるようにし、器を毎日洗って新鮮な水へ交換します。器から飲むのを好むうさぎもいます。ボトルの水が減っていないときは、飲めているかと、詰まりがないかの両方を見てください。
朝晩のお世話で、食べ方と便を見る
牧草や水を補充するときに、うさぎの食べ方、便の量と大きさ、動き方を見ます。トイレを片付ける前に便の様子を確かめる習慣をつけると、小さな変化に気付きやすくなります。
- 食べ残しが増えていないか、牧草も口にしているか。
- 便が小さくなっていないか、いつもより少なくないか。
- お尻が尿や便で汚れていないか、皮膚に異常がないか。
- よだれ、目やに・鼻水、強い歯ぎしり、うずくまる様子がないか。
抜け毛の時期や長毛のうさぎは、毛のもつれにも気を付けてブラッシングを。爪切りは健診時に方法を教わり、難しければ病院へ頼みましょう。歯の伸び方やかみ合わせは、獣医師に診てもらってください。
食べる量や便が減ったら、すぐに連絡する
うさぎの「うっ滞」は、胃腸の動きが弱まったり止まったりする状態です。歯の痛みやほかの病気がきっかけになることもあり、腸が詰まる病気とは区別して診察する必要があります。
食べない、食べる量が減った、便が少ない・出ない、ぐったりする、お腹が張るなどの変化があれば、すぐに病院へ電話を。最後に食べた時刻、便の変化、普段のフード名を伝えます。自己判断で薬を使ったり、無理に食べさせたりせず、移動までの対応も病院の指示に従ってください。
触れ合いと、うさぎ同士の暮らしを考える
最初は床に座り、うさぎの方から近づくのを待ちます。追いかけて抱くより、短い時間で穏やかに触れ合いましょう。抱き上げる必要があるときは胸の下と後ろ足を支え、自分の体に寄せて安定させます。慣れないうちは病院や譲渡元で持ち方を教わってください。
耳や首の皮をつかんで持ち上げたり、仰向けに押さえたりしません。小さな子どもは抱き上げず、大人が見守りながら床で触れ合いましょう。
うさぎは社会性のある動物で、相性のよいうさぎ同士の生活が大切です。これから迎えるなら、すでに仲よく暮らしているペアも選択肢になります。今いるうさぎに新しい仲間を迎える場合は、突然同じ囲いへ入れず、獣医師や経験のある保護団体と健康状態、避妊・去勢、慣らし方を相談して進めます。
よくある疑問
初心者はどの品種を選ぶとよいですか?
実際に会って性格を見ながら、成長後の体格、毛のお手入れにかけられる時間、現在の健康状態を確かめましょう。品種名だけでおとなしい・扱いやすいと決めず、普段世話をしている人から、食事や触られ方の好みを聞くと暮らしを想像しやすくなります。
避妊・去勢はいつ相談すればよいですか?
迎えた後の健診で相談しましょう。望まない繁殖を防ぎ、雌では子宮の病気の予防も目的になります。手術の時期と方法は、年齢・体格・健康状態を診てもらって決めます。術後に同居を再開する時期も、診療先の指示を確認してください。
留守中のお世話はどう準備しますか?
旅行前に、世話を頼む人へ牧草・水・掃除の手順を一緒に実演します。普段の便や食事量がわかるメモと、診療先の連絡先も渡しましょう。預け先には、うさぎの受け入れと、体調を崩した際の通院対応を先に確かめます。

