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NISAを始めるときは、先に生活費や近いうちに使うお金を分け、投資に回せる金額を決めるところから。次に金融機関でNISA口座を申し込み、買う商品と積立方法を選びます。口座を作ったあと、すぐに買い付ける必要はありません。
NISAは利益にかかる税金を軽くする制度で、預金のように元本が守られる仕組みではありません。2026年9月時点では、日本国内に住む、その年の1月1日時点で18歳以上の人が利用できます。
NISAは「投資商品」ではなく、税金の仕組み
NISA口座で対象の株式や投資信託を買うと、その売却益や一定の配当・分配金が非課税になります。NISAという名前の商品を買うのではなく、NISA口座の中で自分が選んだ商品を持つイメージです。
投資した金額より値下がりすることはあります。「NISA対象」「金融庁の基準を満たす」という表示も、利益や元本の保証ではありません。値動きの大きさは、選ぶ商品によって変わります。
| 確認すること | 2026年の制度 |
|---|---|
| 利用できる人 | 日本国内に住む、その年の1月1日時点で18歳以上の人 |
| つみたて投資枠 | 年120万円まで。長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託などが対象 |
| 成長投資枠 | 年240万円まで。対象の上場株式や投資信託などを購入できる |
| 全体の保有上限 | 買ったときの金額で1,800万円。このうち成長投資枠で持てるのは1,200万円まで |
| 非課税で持てる期間 | 2024年以降のNISAで買った商品は無期限 |
二つの枠を両方使う義務はありません。つみたて投資枠だけで、全体の1,800万円を使うこともできます。上限は投資の目標額ではなく、制度で使える最大額です。金融庁のNISA案内で仕組みを確認できます。
始める前に、お金の使い道を分ける
家賃や食費、返済、急な出費への備え、数年以内に支払う学費や引っ越し代などは、投資とは分けて管理しましょう。売ればお金に戻せる商品でも、必要な日に値下がりしていたり、売却から入金まで日数がかかったりします。
毎月の収支が赤字なら、積立額を作るために借り入れるのではなく、支出や収入の見直しを先に進めます。家計に余裕が出てから始める選択もあります。
手順1:使いたい商品と窓口から金融機関を選ぶ
証券会社や銀行など、NISAを扱う金融機関で申し込みます。ポイントの多さだけで決めず、次を比べてみてください。
- 買いたい種類の商品を扱っているか。金融機関によって取扱商品は異なる
- 商品を持つ間の費用や、売買・為替交換などにかかる費用
- 積立の最低金額、引き落とし方法、変更・停止のしやすさ
- 画面の使いやすさ、困ったときの電話や店頭の相談方法
- ログイン時の多要素認証など、不正アクセスを防ぐ設定
その年に新しく買い付けるNISAの金融機関は一つです。つみたて投資枠と成長投資枠を別々の会社で使うこともできません。すでにNISA口座がある人は、重複して申し込む前に開設先を確認しましょう。
手順2:公式の申し込み画面で必要書類を確認する
選んだ金融機関の公式サイトや窓口で、NISA口座の開設を申し込みます。マイナンバーの確認と本人確認が必要ですが、使える書類や提出方法は金融機関の案内に従ってください。
申し込み後は、口座が使える状態になったことを確認してから入金や積立設定へ進みます。メールやSNSで届いた「口座が停止される」といった連絡から、ログイン情報を入力しないようにしましょう。確認は普段使う公式アプリや、自分で開いた公式サイトから行います。
手順3:商品を選び、費用と値下がりの理由を読む
投資信託は、多くの人から集めたお金をまとめて運用する商品です。株式中心か債券も含むか、どの国や地域へ投資するかで、値動きの特徴が異なります。
「全世界」「米国」といった名前だけで選ばず、商品説明書にあたる交付目論見書で、投資先、主なリスク、費用を確認します。「信託報酬」は持っている間にかかる運用・管理の費用です。それ以外の費用があるかも見てください。
複数の商品を買っても、同じ国や企業に投資していれば、投資先はあまり分散しません。過去の値上がり率や人気順だけで決めず、下がった場合にも生活費を取り崩さず持てる金額かを考えましょう。
手順4:積立額と引き落とし日を設定する
家計の中で続けられる金額を決め、商品、NISAの枠、積立日、支払方法を指定します。最低金額や対応する支払方法は金融機関・商品によって異なります。
設定後は、注文内容と最初の買い付け結果を確認しましょう。特定口座など別の口座区分を選んでいないか、引き落とし口座の残高は足りるかも見ます。年120万円などの上限を使い切るために、積立額を無理に増やす必要はありません。
手順5:生活が変わったら積立も見直す
積立を始めたあとは、値動きを毎日追い続ける必要はありません。ただし、住所変更や金融機関からの重要なお知らせ、積立の失敗などは確認します。
収入が減った、近くまとまった支払いがある、といったときは金額を下げる・積立を止めることも検討しましょう。積立の停止と、持っている商品の売却は別の手続きです。
売却と税金で間違えやすいこと
売った分の枠が戻るのは、翌年以降
たとえば10万円で買った商品を12万円で売った場合、全体の保有上限で再利用できるのは買値の10万円分で、翌年以降です。12万円分がすぐ戻るわけではありません。また、売却してもその年の年間投資枠が増えるわけではありません。
NISAでの損失は、別口座の利益から引けない
NISA内の売却損を、特定口座や一般口座の利益と差し引いて税金を減らすことはできません。翌年以降へ損失を繰り越す控除も対象外です。
株の配当金は受け取り方法を確認する
国内上場株式の配当金やETF・REITの分配金をNISAで非課税にするには、証券会社を通じて受け取る「株式数比例配分方式」を選ぶ必要があります。銀行口座などで直接受け取る方法のままになっていないか、取引先で確認しましょう。税金の扱いは国税庁のNISA制度の案内にも説明があります。
よくある質問
長く積み立てれば、必ず増えますか?
必ず増えるわけではありません。積立は買う時期を分ける方法ですが、損失がなくなる仕組みではなく、長く持っても値下がりする可能性があります。使う予定があるお金まで投資に回さないことが大切です。
あとから金融機関を変えられますか?
年単位で変更できます。ただし、その年にすでにNISAで買い付けていると、その年分の変更はできません。受付期間や必要書類は、金融庁のNISAのよくある質問と開設先の案内を確認してください。今持っている商品を、新しい金融機関のNISAへそのまま移すこともできません。
2023年までのNISAの商品は、売るべきですか?
新しい制度が始まったことだけを理由に売る必要はありません。旧制度の非課税期間で引き続き持てますが、新しいNISAへ移し替えることはできません。購入年と非課税期間の終わる年を、口座の画面で確認しましょう。
18歳未満でも始められますか?
2026年は、その年の1月1日時点で18歳未満の人は新たにNISAを始められません。国税庁は2027年1月1日以後、つみたて投資枠の年齢下限が撤廃されることを案内しています。子どものために準備する場合は、国税庁の改正案内で対象や条件を確認してください。
申し込む前の最終チェック
- 生活費と近いうちに使うお金を別に残した
- 値下がりする可能性と、商品の費用を確認した
- 金融機関の取扱商品・相談方法・安全設定を比べた
- 続けられる積立額を決め、注文する口座区分を確かめた
言葉が分かりにくい場合は、金融庁の入門資料や図書館の本で確認してから申し込んでも遅くありません。書籍を購入するなら、2024年以降のNISAに対応しているか、目次や試し読みを見て選んでください。
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