帰宅してから、ごはんを作り、洗濯物を干し、散らかった物を戻す。家事が続くときは、急いで全部こなすより「途中の手間を一つ減らせないか」と考えてみましょう。
献立を毎回考えない、乾いた服を畳まずにしまう、買い物メモを一か所に集める。今ある道具で試せることから、家電やサービスに頼むときの確認点まで、10の方法を紹介します。困っている家事のところから読んでください。
まずは、面倒な家事の「どの手間か」を選ぶ
料理が大変でも、献立に迷うのか、買い物に行けないのか、洗い物が多いのかで、試す方法は変わります。次の中から、自分に近いものを選んでみましょう。
- 考えるのが面倒:よく作る献立や、買い足す日用品のメモを残す。
- 出す・戻すのが面倒:使う場所の近くに、安全に置ける場所を決める。
- 終わるのを待つのが面倒:洗濯機などの予約機能を、取り出せる時間に合わせる。
- 作業そのものが多い:畳み方や掃除する範囲を見直し、必要なら家電やサービスに頼む。
全部を習慣にしようとしなくて大丈夫です。「毎日タオルを細かく畳むのをやめる」など、今日一つ変えてみて、使いにくければ元に戻せます。
料理・買い物の手間を減らす3つのコツ
1. よく作る献立をメモしておく
スマホや紙に、作り慣れた献立をいくつか残します。忙しい日は「冷凍ごはんと買ってきたおかず」のように、自炊以外の組み合わせも入れておきましょう。
買い物前に、家にある食材と表示された期限を確認して、そのメモから選びます。一週間分をきっちり決めるのが負担なら、次に食べる分だけでも構いません。
2. 作り置きは、保存できる量から試す
週末に何品も作る必要はありません。いつもの料理を少し多めに作り、次に食べる分を分ける方法もあります。冷蔵庫や冷凍庫に入る量と、食べる予定を先に確かめましょう。
加熱した料理を保存する分は、清潔な浅い容器に小分けし、早く冷まして冷蔵・冷凍します。室温に長く置かず、食べるときは中心まで十分に温め直してください。厚生労働省の家庭での食中毒予防でも、小分けでの保存と、温め直す際の十分な加熱が案内されています。
容器に料理名と作った日を書くと、どれから食べるか確認できます。保存できる期間は食品や保存状態で変わります。「何でも一週間」と決めず、作りすぎない量にしましょう。
3. 買い物メモを一か所に集める
洗剤が少なくなったとき、調味料を使い切ったときに、同じメモへ書き足します。家族と買い物を分担するなら、買った物には印を付けるか、メモから消しましょう。
店まで行くのが負担な日は、ネットスーパーや食材宅配も選択肢です。注文前に、配達地域、受け取れる時間、送料を含む合計額、最低注文金額、変更・キャンセルの締切を確認します。定期便なら、次回分の停止方法も見ておきましょう。
洗い物・洗濯の手数を減らす3つのコツ
4. 食器を洗う前の、運ぶ・取り分ける手間を減らす
取り皿を何枚も使う献立なら、一人分ずつ盛り付ける方法を試せます。調理に使う器具も、作り始める前に必要な物だけ出すと、途中で探す作業を減らせます。
ただし、生肉や生魚に使った器具を、そのまま盛り付けに回して洗い物を減らすのはやめましょう。盛り付けには、別の清潔な器具を使います。
食洗機があるなら、食器と機器の説明書で使える物を確認し、指定の洗剤や並べ方に従います。食器を入れる、取り出す、残さいフィルターを手入れするといった作業は残るので、そこまで含めて自分に合うか考えましょう。
5. 洗濯の終了を、取り出せる時間に合わせる
予約機能がある洗濯機なら、帰宅後や朝の支度前など、洗濯物を取り出せる時間を目安に設定します。ハンガーやかごも先に用意しておくと、洗い終わってから探さずに済みます。
予約が「開始時刻」か「終了時刻」か、使えるコースは何かを、お使いの機種の説明書で確認してください。たとえば、パナソニックの予約機能の案内では、終了までの時間などを設定する方式で、条件によって予定より早く・遅く終わる場合があると説明されています。
夜間に動かす場合は、音や振動が周囲の迷惑にならない時間帯にします。終了後は取り出し、干すか、衣類に合う方法で乾燥させましょう。
6. 衣類に合わせて、干す・畳む作業を減らす
つり干しに向く服なら、干したハンガーのまま収納する方法があります。乾いたタオルは大きく畳んでかごに入れるなど、収納に収まる範囲で畳み方を簡単にしてみましょう。しっかり乾いたのを確かめてから収納します。
乾燥機に任せる場合は、衣類の洗濯表示と機器の説明書を確認します。消費者庁の洗濯表示の案内では、乾燥機が使えない物や、平干しが必要な物などの見分け方を確認できます。
除湿機や部屋干しラックを使っても、衣類を掛けて取り込む作業は必要です。「乾かす時間を調整したい」のか「干す作業を減らしたい」のかを分けて選びましょう。
掃除・片付けを始めやすくする2つのコツ
7. 汚れが気になる場所だけ、道具を取り出しやすくする
床全体を掃除する余裕がない日は、食べこぼしの周りだけ掃除する、洗面台の水はねだけ拭く、と範囲を絞ります。道具を遠くから運んでいるなら、使う場所の近くへ移せないか考えてみましょう。
ワイパーや粘着クリーナーは、床材・布地に使える製品かを確認します。汚れをためないための小さな掃除と、換気扇など別に必要な手入れは分けて考えてください。
洗剤は表示どおりに使い、子どもが触れない場所に保管します。塩素系洗浄剤は単独で使い、換気と指定の保護具を忘れずに。他の洗剤を続けて使うのも避けましょう。国民生活センターの洗浄剤の注意点では、排水口に前の洗剤が残っている場合もあると案内されています。
8. 戻す場所を、使い終わる場所の近くにする
リモコンを棚まで戻すのが面倒ならソファ脇に、外した時計が机に残るなら着替える場所に、と置き場所を見直します。新しい収納用品を買う前に、手持ちのトレーなどで試してみましょう。
重ねた箱をどかさないと戻せない場合は、よく使う物を手前へ。薬や洗剤、刃物などは、取りやすさより安全な保管を優先します。共有物は、使う人と置き場所を決めてください。
片付けの途中で物が広がってしまうときは、小さく片付ける手順と、戻しやすい置き場所の決め方も参考にできます。
分担・家電・サービスで、抱える作業を見直す2つのコツ
9. 分担するときは、終わりまでの作業を一緒に決める
「洗濯をする」だけでは、洗濯機を回すところまでか、干してしまうところまでかが伝わりません。「洗う人が干す、帰宅が早い人が取り込む」など、誰がどこまでできるかを相談します。洗剤を買い足す、洗濯槽を手入れするといった作業も分けて考えましょう。
曜日を決めておく方法もありますが、予定が変わった日の代わり方も決めておくと頼みやすくなります。一人暮らしなら、「来客前にする掃除」と「日々の汚れの片付け」を分けるなど、自分が困らない範囲で頻度を調整できます。
10. 家電やサービスは、減らしたい作業から選ぶ
高い物ほど自分の家事が楽になるとは限りません。何を任せたいかを一つ決め、導入後に自分がする作業と費用も確かめます。
| 任せたいこと | 確認すること |
|---|---|
| 食器洗い | 食洗機の置き場所、扉を開く余裕、給排水、対応食器、日々の手入れ。タンク式でも給水・排水の作業を確認する。 |
| 床の掃除 | ロボット掃除機が動ける床か、コードや小物を片付けられるか、段差・敷物への対応、ゴミ捨てや手入れ。 |
| 洗濯物の乾燥 | 設置と搬入の寸法、乾燥できる衣類と量、電気代などの運転費用、フィルターの手入れ。 |
| 掃除・料理を人に頼む | 頼める作業の範囲、最低利用時間、交通費などを含む総額、キャンセル条件、破損時の対応。在宅・鍵預かりの条件も確認する。 |
購入前に、候補の機種の設置図と説明書を見て、自宅で使えるか確かめましょう。サービスは「水回りだけ」「忙しい週の料理だけ」など希望する範囲を伝えて、見積もりを確認してから申し込みます。
時短家事でよく迷うこと
最初は何から変えればいいですか?
今日いちばん面倒だった作業を一つ選びます。「洗濯」全体ではなく「ハンガーを探す」「乾いた服を畳む」と細かく分けると、変えたいところを選びやすくなります。
一人暮らしでも、まとめて料理した方がいいですか?
食べる予定や保存場所がなければ、まとめて作らなくても構いません。少量の調理、市販の冷凍食品、惣菜なども組み合わせられます。買った物は表示された保存方法や期限に従って扱います。
子どもがいると、決めた家事が予定どおりにできません
予定が崩れる日は、食事や汚れた物の片付けなど、その日に必要なことを優先し、飾り棚の整理などは別の日へ回せます。子どもに頼むなら、年齢やできることに合わせて、大人が見守れる安全な作業から。大人の家事を予定どおり終えるために、無理に任せる必要はありません。
今日は、途中の手間を一つ減らしてみる
買い物メモを一か所にする、ハンガーを先に出す、タオルの畳み方を変える。まずは今ある物で試せることを一つ選んでください。次に同じ家事をするとき、探す・運ぶ・畳み直す手間が減ったかを見て、使いやすい方法を残していきましょう。

